敷金が返ってこない
|
マンションを引越したが預けた敷金が (問) 7年間借りていたマンションを私の都合により引越した。預けてあった敷金24万円は、管理業者が「後日清算します」と言って返してくれない。10日後に請求書を送ってきた。 その内容は「乙は本物件を明渡す時は本物件を原状に回復しなければならない」という契約条項を根拠に請求金額は「畳の表替え、クロスの張替え、玄関ドアーとベランダ手摺りの塗装、鍵の交換、ハウスクリーニング代の合計額から敷金24万円を差し引いた不足分36万3200円」となっていた。 私には、請求された金額の支払義務はないと思います。敷金を取り戻す方法はないものでしょうか。 (答) 敷金は借主の家賃など債務の担保として家主に預けているもので、建物を明渡す時点で家賃の未払分など借主が家主に支払うべき債務があれば、それを敷金から差し引いた残金が返還される。勿論、債務がなければ敷金は全額返還される。 貸家の修繕について、民法606条1項は「賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要なる修繕をする義務を負う」と規定している。借主が建物を普通の使い方で使用した結果、年月が経過して汚れたり、擦り傷等の通常損耗や自然損耗の修繕は、家主に修繕義務がある。通常損耗や自然損耗の修繕費用は家賃に含まれているというのが最高裁の判断である(最高裁2005年12月16日判決)。 もっとも、普通の使い方ではなく、借主が誤って壁に穴をあけたとか畳に焼け焦げをつくったようなものについては借家人が弁償しなければならない。 原状回復とは、借家人が建物を借りた後に、和室を洋室にしたとか間仕切りをしたとか棚を吊ったとかしたものを借りる前の形に戻すことで、修繕とは別のことである。 管理業者が請求してきたものは、次の人に貸すために家主のする仕事の費用であり、それを前に借りていた人に支払わせるというのはとんでもない悪徳商法である。勿論、相談者が支払うべき債務ではないことは明らかである。従って、借主が先ずやることは、家主に内容証明郵便で敷金を全額返せという請求をすることである。 東京・台東借地借家人組合 無料電話相談は050−3012−8687(IP固定電話) 受付は月曜日〜金曜日(午前10時〜午後4時) 尚、無料電話相談は原則1回のみとさせて頂きます。 |

