店舗での原状回復特約の成立を認めない大阪高裁判決(2006年5月23日)
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(問) 営業用借家(店舗・事務所等)に関しては、通常損耗を借主の負担とする原状回復特約の成立を認め、借主に修復費用を負担させる判例が多い。そんな情況の中、店舗で通常損耗を含む原状回復特約は認められないという注目すべき判決が大阪高裁であったというが、どんな内容の裁判だったのか。 (答) 大阪高裁(2006年5月23日判決)の店舗の敷金返還請求裁判で、先の最高裁(2005年12月16日)判決の厳しい認定基準を適応し、原審の京都地裁判決が覆され、借主全面勝訴の判決があった。 裁判が提起された原因は、店舗の賃貸借契約が終了したので、貸主に預託していた敷金140万円の返還を請求した。ところが返還された金額は39万9286円だけであった。約定の償却費42万円と未払光熱費2万2114円が敷金から差引かれることはやむを得ない。だが、残金の55万8600円は当然返還されるべきものであるとして借主は京都簡裁へ敷金返還請求訴訟を提起した。 その後、裁判は京都地裁へ移送されて審理された。貸主は裁判で、契約書には通常損耗を含む原状回復特約があり、約定の償却費44万1000円(消費税を加算している)、未払光熱費、既払返還金、及び原状回復費53万7600円を差引くと返還すべき敷金残額は一銭も無いと主張し争った。 京都地裁は通常損耗を含む原状回復特約の成立を認め、借主の請求を棄却する判決を下した。 借主は判決を不服として大阪高裁へ控訴した。裁判は主に原状回復義務の成否を中心に争われた。 また裁判で貸主は営業用物件においては通常損耗を含む原状回復費用を賃料に含めて徴収することは不可能であると主張した。 結論として、大阪高裁は貸主に対し、55万8600円(借主の請求していた全額を認めた)及びこれに対する平成16年2月14日から支払い済みまで年率6%の遅延損害金を支払えと判決した。 東京・台東借地借家人組合 無料電話相談は050−3012−8687(IP固定電話) 受付は月曜日〜金曜日(午前10時〜午後4時) 尚、無料電話相談は原則1回のみとさせて頂きます。 |

